東京都民間保育園協会様の広報誌6月号に、当協会の副理事長・事務局長の菅野映が寄稿いたしました。内容を一部抜粋して掲載いたします。
連載第三回 「脳と体幹を刺激するコオーディネーショントレーニング」
1.環境を介して、動きを引き出す
1.環境を介して、動きを引き出す
連載最後となる第3回は、創造性豊かな動きを引き出す、第3の段階の「運動結合変換能力」について紹介します。全国の小学校・中学校・高等学校へ体育や部活動の指導・研修で伺った際に、よく聞く課題の1つとして、「覚えたことは出来るけど、他のことが出来ない」「教えたことしかできない」といった内容です。学習したことの応用が効かず、受動的で指示待ちになっている状態とも考えられます。
コオーディネーション能力の第3の段階は、ある動きを学習した時に、固定化しないように、環境の変化に応じて動きを自由に変えられる、柔軟性に富んだ運動ができるかどうか、そこに刺激を与えていきます。スポーツで言う所のファインプレーが出来るかなど、まさに応用力があるかどうかに影響する能力と言えます。今回紹介する「2種スラローム走」は、1本のスラロームを走る中で、2種類の走り方を切り替えるトレーニングになります。固定化する運動学習が多い場合には、走りがぎこちなくなってしまいます。9歳以降は、動きの違いを意識しながら取り組むようにしますが、幼児期は、大人が三角コーンの間隔を何度か微調整することで、環境を介して、この2種類の動きを引き出していきます。
Co-ordination Training
JACOT副理事長・事務局長 菅野 映
2005年のJACOT設立当初からスタッフとして事業の企画・運営に携わる。徳島大学の荒木秀夫先生と出会い、システム科学から人間行動科学までを網羅した理論と実践法に感銘を受け、2009年に徳島大学大学院へ進学。現在は、JACOT認定講師として幼児から高校生への指導と教員研修など全国での普及活動に励む一方で、ライセンス教本の執筆、会報誌「JACOT通信」や東京都「実践教材集」の編集、映像制作を手掛ける。
2005年のJACOT設立当初からスタッフとして事業の企画・運営に携わる。徳島大学の荒木秀夫先生と出会い、システム科学から人間行動科学までを網羅した理論と実践法に感銘を受け、2009年に徳島大学大学院へ進学。現在は、JACOT認定講師として幼児から高校生への指導と教員研修など全国での普及活動に励む一方で、ライセンス教本の執筆、会報誌「JACOT通信」や東京都「実践教材集」の編集、映像制作を手掛ける。