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JACOT理事就任メッセージ
私は2008年の北京オリンピック出場を最後に現役を引退し、その後の新たなキャリアについて模索しておりました。引退後、一貫して取り組みたいと考えていたのは、トップアスリートの指導と、地域に根差した陸上クラブ「NOBY T&F CLUB」の設立・運営です。
トップ選手の指導に携わる一方で、どのような理念や価値観を軸にクラブを築いていくべきか悩んでいた時期に、荒木秀夫先生と出会う機会に恵まれました。先生との対話を通じて強く感じたのは、トップアスリートには必ずそこへ至るまでのプロセスが存在し、そのプロセスそのものに大きな価値があるということでした。
また、コオーディネーショントレーニングの考え方に触れ、「理想的な動作を完成させること」ではなく、「理想へ向かって試行錯誤しながら成長していく過程」にこそ本質的な意味があることを学びました。この考え方は、幼児期や小学生期における運動経験の重要性を改めて認識するきっかけとなりました。そして、その育成過程こそがクラブ運営の根幹であると確信するに至りました。
さらに、荒木先生との交流を重ねる中で、コオーディネーショントレーニングは単に運動能力の向上に寄与するだけでなく、コミュニケーション能力や思考力といった人間形成の側面にも大きな影響をもたらすことを学びました。
私たちは、陸上競技や運動を通じて、世代や学校、所属の垣根を越え、誰もが安心して集い、成長できる居場所を創出することをクラブの理念として掲げています。その実現に向けて、コオーディネーショントレーニングは極めて有効なアプローチであり、荒木先生の理論と実践に支えられながら、当クラブの運動プログラムをより充実したものへと発展させることができました。
現在、当クラブではコーチに対してJACOT認定ライセンスの取得を推奨・推進し、コオーディネーショントレーニングに関する正しい理解と実践の普及に努めています。
このたび理事を拝命することとなり、これまで学ばせていただいた知見と経験を生かしながら、JACOTの活動のさらなる発展に貢献するとともに、コオーディネーショントレーニングの価値と可能性をより多くの方々へお伝えしてまいりたいと考えております。
2026年6月 朝原 宣治
【プロフィール】朝原 宣治(あさはら のぶはる)
北京オリンピック男子4×100mリレー銀メダリスト
公益社団法人日本マスターズ陸上競技連合会長
大阪ガスネットワーク地域活力創造チームマネジャー
大阪ガス陸上競技部副部長
NOBY SPORTS CLUB主宰者

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